米国IMC医療チームが洗濯機を旧雄勝町避難所へ届ける

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2011年3月31日 -- Mr. Union

宮城県内の旧雄勝町地域(2005年石巻市に合併)には、人口約4500人のうち、約1300人が避難所生活を送っている。雄勝湾に押し寄せた津波 は、沿岸の建物の大半を押し流してしまった。3月30日現在、16箇所の避難所に分かれて、生活を送っているが、一部の避難所を除き、電気、ガス、水道等 が利用できない状況が続いている。雄勝町町役場も大きな被害を受け、一度は他の場所へ役場を移したが、手狭であったため、役場に戻ってきて、役場の建物前 に仮設事務所を設置した。そのため、職員は、余震のたびに津波の心配をしながら、業務を行っている。

一方、被災した地域を支援するため、米国ワシントンに本部におくIMC(International Medical Corps)は、二名の医療支援チームを宮城県に派遣した。ムツオ・イクハラ氏(Mutsuo Ikuhara)は、アフリカのモザンビーク、ハイチ等で医師として、ボランティアの経験がある。また、ジョン・ファーグソン(Jon Ferguson)氏は米国海兵隊出身で湾岸戦争、二度のイラク戦争、アフガニスタンでの作戦に参加しており、日本での滞在経験も長い。二名ともIMCの ボランティアで、米国で、東北の震災のニュースを聞いて、急遽、宮城に駆けつけた。

29 日、IMC医療支援チームは、旧雄勝町を訪れ、役場の職員から、ある避難所から洗濯機が2台欲しいという要望があることを知らされる。同避難所 のそばには、湧き水が出て、発電機で電気を供給しており、洗濯機が使えるという。IMC医療チームは、感染症の予防に役立つという判断をし、翌日30日に は、仙台市内で購入した洗濯機2台を、その他生活物資等と共に届けた。

外国の医療チームは、イクハラ氏のように、米国シカゴで長 年医師を営んでいても、日本での医師免許の資格は持っていなければ、薬を投与するといった 診療行為は難しい。3月14日、厚生労働省は被災した県に対して、外国人医師の診療行為を認める通知を、出してはいる。しかし、現地での実運用には、言語 や習慣等をはじめとして多くの課題がある。外国の医療チームが専門を生かした支援活動できずに苦労する中、彼らなりのやり方で、避難所の保健衛生の向上に 貢献している。

 

避難所にいる年配の方から、「何故、日本にやってきたのか」という質問に対して、ファーグソン氏は、「私は日本で7年間住んでいた。その間、日本は、たくさんのものをくれた。だから今度は、私が日本に恩返しをする番なのです。」と答えた。

30日避難所の方々とファーグソン氏 (c)pinponcom

避難所の大人も子供たちも、イクラハ氏、ファーグソン氏に対して、満面の笑みで応えていた。