独Heliatek社、光透過型有機薄膜太陽電池の変換効率で新記録達成

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2014年3月26日 -- Mr. Union

ドイツの有機薄膜太陽電池メーカー、ヘリアテック(Heliatek)社は、光を40%透過する有機薄膜太陽電池セルの変換効率において、7.2%の新記録を達成したことを明らかにした。

非透過型の有機薄膜太陽電池セルでも世界記録を保持

Heliatek社は、有機薄膜太陽電池セルの開発を手がけるドイツ企業。昨年1月には自身が9ヶ月前に記録した10.7%を更新し、光を通さない非透過型の有機薄膜太陽電池において変換効率12%の世界記録を達成している。

今回はこの非透過型ではなく、光を透過するタイプの有機薄膜太陽電池の変換効率において世界記録を更新した。太陽電池セル表面にあたる光の40%を透過し、残りの60%を用いて発電しているため、変換効率は7.2%となっている。

同社が開発する有機薄膜太陽電池、HeliaFilmTMは、自社で開発・合成された微小な分子(オリゴマー)がベースとなっている。これが低温のロール・ツ・ロールプロセスにおいて固定されるが、光の波長によって選択的に吸着するため、透過させる光の量と変換効率を調整できるのが特徴の一つだ。

BIPVや自動車向け製品の展開に期待

今回の記録実現により、BIPV(建材一体型太陽電池)や自動車の屋根向けのガラス製造メーカーに有機薄膜太陽電池を供給するという戦略の現実味が増したと同社は主張。

自動車メーカーにとっては、屋根に太陽電池を搭載することで車への電力供給が可能になるだけでなく、二酸化炭素排出量削減による環境価値も主張することができるとしている。また、BIPVにおいてはビル外壁面での発電が可能になるとしている。

既にHeliatek社は昨年9月、旭硝子のグループ会社であるAGC Glass Europeとの間で、ガラスへの有機薄膜太陽電池組み込みに関する研究開発についての協定を取り交わしており、パイロットプロジェクト実施に向けた生産量の拡大に取り組んでいる。

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