インド太陽光発電業界団体、政府にDCRカテゴリのプロジェクト完了期限延長を求める要望

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2014年4月3日 -- Mr. Union

インドの太陽光発電関連

政府に対しプロジェクト完了期限の延長を要望

イ ンドではジャワハルラール・ネルー国家太陽エネルギー目標(Jawaharlal Nehru National Solar Mission : JNNSM)のフェーズ2・バッチ1として、750 MW分の太陽光発電事業の公募が実施された。国内事業者に限定したDCR(Domestic Content Requirement)カテゴリと、それ以外のOpenカテゴリの二枠が設けられ、それぞれ700 MW、1,470 MWの入札があったという。

DCRカテゴリでは、PPA(電力購入契約)を締結してから13ヶ月以内にプロジェクトを完了させなければなら ない。しかし、セル・モジュール製造 企業やディベロッパーをはじめとしたインドの太陽光発電・太陽熱発電関連企業による業界団体であるNSEFIは、インド新・再生可能エネルギー省 (Ministry of New & Renewable Energy : MNRE)およびMNRE管轄下の非営利企業SECI(Solar Energy Corporation of India)に対し、完了期限をPPA締結から24ヶ月以内へと延長するよう要望を行っている。

導入目標に追いつかない国内の太陽電池セル生産能力

NSEFIがこの様な要望を政府に提出する背景には、太陽電池セル製造企業の生産能力不足がある。

NSEFI によれば、目標導入量500~700 MWに対し、国内企業の年間生産能力は100~150 MWしかないという。稼働していない工場の生産設備は古く、また稼働中の工場もしばしば停止したりアイドル状態になるため、このままだと全プロジェクトの 30~35%程度しか期限内に完了しないとみられている。

さらに、太陽電池セル製造企業のほとんどが現時点では生産しておらず、再開には 2~3ヶ月かかると指摘。債務整理やその他の破産手続を進めている企 業も多く、安定した生産は望めないとしている。品質上の問題も指摘されており、金融機関はプロジェクトに対する融資を躊躇しているとのこと。

価格カルテルにより太陽電池モジュールが値上がり、プロジェクト遂行に影響

このように太陽電池セル製造体制に問題を抱えるインドの太陽光発電市場であるが、NSEFIはさらに重大な懸念事項として大手セル製造企業による価格カルテル締結の動きを問題視している。

NSEFI によれば、国内製品使用規定が盛り込まれたこと、入札が既に完了したこと、およびプロジェクト完了までの期間が限られているという事情を 逆手に、入札結果が公表された数日間の間に大手セル製造企業は販売価格を1 Wあたり6~8セントも値上げ。この結果、太陽電池モジュールの価格は入札前と比較して15~16%も値上がりしているという。

多くのディベロッパーは太陽電池モジュールの値上がりにより、DCRカテゴリにおいてプロジェクトを進めるかどうかを再考、また電力会社とPPA契約を締結するかどうかについても議論しているという。

完了期限の延長により、需給の不一致を解消

この様な事態を解決する一つの方法が、プロジェクト完了期限をPPA締結後13ヶ月から24ヶ月へと延長することであると、NSEFIは主張している。

期 限を延長することで時間的な余裕が生まれれば、セル製造企業が現状の危機を乗り越え生産を開始できると指摘。また、現状の生産設備でより多くのプ ロジェクトに対応できる他、新たな生産設備の立ち上げも可能になるとしている。金融機関も太陽電池セル・モジュール製造企業が融資可能かどうかの判断を行 う時間を十分に確保でき、DCRカテゴリのプロジェクトを支援することが可能になる。

NDEFIは、現状の一部メーカーによる価格カルテルの動きは非道徳的であり、インドの太陽光発電・太陽熱発電導入目標の達成を阻害すると主張。完了期限の延長という方法により、迅速に対応することを政府に求めている。

参照情報

に よる業界団体「National Solar Energy Federation of India(NSEFI)」は、太陽光発電所建設プロジェクトの完了期限を、PPA締結後13ヶ月から24ヶ月へと延長するよう政府に要望している。国内 のセル製造企業の生産能力不足が原因で、一部では価格カルテル締結の動きも見られるという。