日本の災害対策の切り札となるか – 企業価値40億ドルのシリコンバレーベンチャー、パランティア・テクノロジーズ社の技術

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2012年11月30日 -- Mr. Union

Virginia National Guard

Image via The National Guard

11 月27日付の米BloombergBusinessWeekの記事によると、ニューヨークを襲ったハリケーン「サンディ」の復旧・支援活動に当 たっている退役軍人によって構成された非営利団体「チームルビコン」によって、パランティアテクノロジーズ社のソフトが利用されていた事を報じた。

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ス マートフォンやラップトップコンピュータから、GPS機能を使って、支援先の家の場所を地図情報にプロットし、必要な物資の情報のコメントや写真 をアップロードする。パッドとペンさえあれば、必要な物資や人などのリソースを、的確に配備するための情報を、瞬時に、スタッフ間で共有することができる という(参考記事 : From Wartime Technology Comes Hurricane Relief)。

パ ランティアテクノロジーズ社は、政府や企業等の機関に対して、データ統合のプラットフォームを提供する、いわゆるビッグデータのベンチャー企業 だ。米ウォールストリートジャーナル誌が報じたところによると、このシリコンバレーのベンチャーに、40億ドルもの企業価値をつけたという(参考記事 : New Gumshoes Go Deep With Data)。

同社の製品は、FBI、CIA、ニューヨーク警察などに採用され、複雑な情報を駆使する諜報・インテリジェンス分析の業務支援に利用されてるだけでなく、シティバンクのような大手金融機関にも採用され、株式・債券などの金融分析といった業務にも利用されている。

同社の基本となる技術のアイディアは、ペイパルのネット取引の不正利用を防ぐためのものだった。より複雑で大量の情報を処理する政府や民間企業向けの市場があると考えたアレックスカープ氏、ペイパルの創業者のピーターシール氏らは、2004年に同社を設立した。

日本においては、東日本大震災で、保健医療、救急・消防、自衛隊、警察、国土交通、地方自治体、さらにNPOなど、様々な機関やグループが救援活動を行ったが、各機関の連携は、ほとんど取れずに、たくさんの人命が失われた。

一義的には、災害対策基本法と、災害救助法は、小規模災害を前提にしてつくられているからであり、東日本大震災のような大規模災害を想定していなかったためである。

しかしながら、今後、大規模災害を前提とした法改正が行われ、災害対策の計画、マニュアルが整備されてくると、これらの業務を実行するためのツールが必要になる。

保健医療のように、災害から72時間の情報収集・分析が、決定的となる分野においては、パランティアテクノロジーズのようなシリコンバレーのベンチャー企業の情報分析ツールが、東南海地震対策の切り札として、期待できるかもしれない。

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